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社長インタビュー

CEO渡邊正都 & CCO伊藤ミナ子

熱意と志を持った人と一緒に

未来をつくっていきたい

社長がふたりもいるお店って
もしかしてちょっと変ですか?

 

“パスタは楽しい!”がコンセプトのイタリアンレストラン、
「Gaston&Gaspar」には、“ふたり”の代表取締役がいます。
ちょっと変わったパスタ&サラダでもてなすこのふたり。
おもしろいことを仕掛けたくてウズウズしているみたいです。
はて、いったいどんなことをたくらんでいるのでしょう…?

 

聞き手:井上晶夫

直観的に“これはチャレンジし甲斐がある!”と感じました

 

──「Gaston&Gaspar」には、ふたりの代表取締役がいますが、どうしてなのですか?

 

伊藤さん いまから7年半前に私が渡邉さんへ電話をして、この事業に誘ったのがきっかけです。“パスタを自由な組み合わせでつくれるイタリアンのお店を開きたいんだけど、一緒にやらない?”って。そしたら即答で“やる!”って言うので、それならと引っ張ってきちゃいました。そうですよね、渡邉さん?

 

渡邉さん やると言いましたが、えっと……即答でしたっけ? そこは覚えてません(笑)

 

伊藤さん 私は覚えてます、すごくうれしかったから! だって開業するには資金だって集めなくてはならないし、経営がうまくいくかもわからないじゃないですか。それをふたつ返事でOKしてくれたのです。だから、よく覚えています。

 

──事業パートナーとして渡邉さんに声をかけたのはどうしてだったのですか?

 

伊藤さん 最初は、私ひとりでやることも考えていました。でも、私はあまり社長っぽくないですし、会社経営には苦手意識があることも自覚していたから、パートナーは必要だなって感じていたんです。その欠点を渡邉さんならうまく補ってくれる気がしたんです。事業を興す前にいろんな人に相談してまわったのですが、渡邉さんがすごく賛成してくれていたことが大きかったですね。

 

──渡邉さんはどのような気持ちで代表取締役を引き受けたのですか?

 

渡邉さん 直感で、“これはきっとチャレンジし甲斐がある!”と感じましたし、タイミングが来たのかなという感覚で受け止めました。うまく説明できませんが、そんな感覚的なものでした。

 

 

得意な領域は違っても、目指す場所を分かり合えているから大丈夫!

 

──お互いパートナーのことをどんなふうに見ているのですか?

 

伊藤さん 私たち、似ているところもありますが、似ていないところも多いふたりかな。

 

渡邉さん 伊藤さんは感覚的な人に見えるけど、実は論理的な人です。物事の捉え方が論理的なのですが、それを言葉にすると感覚的なんです。僕はその反対。物事の捉え方は感覚的なのですが、それを言葉にすると論理的なんです。「社長をやらない?」って持ちかけられたときもそう。直感で「やる!」と決めた感じです。

 

伊藤さん うんうん、そうですね! お互い得意なところは違いますよね。でも、それをお互いに理解しているし、目指す方向も分かり合えています。だから、それぞれが同じ目指す方向に向かってやりたいことをどんどんやっている感じがありますよね。でも、それでバラバラにはなりません。二頭立ての馬車みたいな感じかな?

 

渡邉さん 漫才コンビみたいな感覚もありますね。相手がボケてきたら、そのボケをいかすようツッコミを入れるみたいな。お互いにボケもツッコミもやるよね(笑)。

 

 

「店長」より「ヒーロー」と呼ぶほうが、気分いいかな?

 

──スタッフの構成はどのような感じなのですか?

 

渡邉さん 社員は全部で35名です。ほかに、パートさんやアルバイトさんがいます。各店舗に厨房スタッフを束ねる料理長と、フロアスタッフを束ねる給仕長がいて、それを統括する店長を置いています。ただ、こういう体制もこれからどんどん変化させたいと考えています。

 

──変化とは、たとえばどういうイメージですか? 

 

渡邉さん たとえば、役職の名前です。“店長”っていうと、いかにも責任者みたいな響きがあるでしょう? “それって、どうなのかな?”と思うのです。みんなが頼りすぎてしまうし、本人も責任を重く感じるかもしれない。だから、たとえば、“ヒーロー”と呼び方を変えてみたら雰囲気がよりよくなるかもしれない…なんてことを考えています。

 

──なるほど。スタッフのモチベーションが上がる仕組みはあるのですか?

 

伊藤さん 私たちのウェブサイトをつくってくださった面白法人カヤックという制作会社があります。そのカヤックを参考にさせていただいて、「サンキュー」という報酬制度をつくりました。毎月、スタッフ一人ひとりに“ありがとう”を言いたい人を決めてもらって、票をたくさん集めた人には報酬があるという仕組みです。

 

渡邉さん ほかに、店ごとに毎月の飲み代を支給したり、スタッフの誕生日にケーキを出したりもしていますね。あと、目標としている数字が達成できたお店には商品をわたしています。

 

伊藤さん 最近は、スタッフを育てるためのセミナーも導入するようになりました。

 

 

学ぶことをやめたら、人はそこで終わると思っています

 

──セミナーなどを通じて、スタッフのみなさんに学びの機会をつくっているのはすばらしいですね。

 

伊藤さん 私には目標があります。それは、「教育のGaston&Gaspar」として、世の中に存在を認知させることです。私たちの会社にいたスタッフが、将来独立したり、ほかの店に行ったりしたときに、「さすが、Gaston&Gasparの出身だね」って言われるようにしたいのです。これは起業するときに事業計画書にも書きしたためたこと。学ぶってとても大切だと考えているのです。

 

──なぜ、それほど教育を大切にしているのですか?

 

伊藤さん 勉強しないと、自分に自信が持てなくなるからです。自分に自信が持てないと、人に見透かされるような気分になります。だんだん弱い気持ちが出てくるようになるのです。そして弱い気持ちが出てくると、目に力がなくなっていくんですよね……。私は、それを経験として知っているんです。力を失っていた私が、再び自信を取り戻せたのは、改めて勉強しようと決めたときから。学ぶことをやめたら人はそこで終わってしまうんだなって……、そのときにわかったのです。

 

渡邉さん 僕の場合、がんばっていろんなことを習得したほうが毎日楽しいだろうと思っているからです。楽しいというのは楽をするという意味ではありませんよ。たとえば、オリンピックの選手は4年に1度の舞台を目指して、毎日、一生懸命努力します。努力が実ってようやくオリンピックに出場できたときの気持ちはどのようなものなのでしょう。僕はそんなふうに、一生懸命がんばった人だけがつかめる楽しさを味わってほしいと感じています。

 

 

熱い気持ちと立派な志がある人には、機会をどんどんつくります!

 

──教育制度の充実により、スタッフのみなさんに期待することはなんですか?

 

伊藤さん チャレンジする気持ちを持ってほしい! たとえば、スタッフには、“資格を取るために休みが必要なら休んでいい”と、いつも伝えています。それこそ、飲食の技術だけにとどまらず、いろんなことにどんどん挑戦してほしいと思っています。その応援は全力でしたいです。

 

渡邉さん うちの会社やうちの店をプラットフォームと捉えて、取り組めそうなことがあるならどんどんやってほしいですね。新しいことをはじめる場合、たぶん僕や伊藤さんが指示したほうが早いでしょう。でも、そうやって指示を待つばかりではなく、スタッフのみんなには、自ら考えて行動していけるようになってほしいと思っています。自分で動ける人が多いほうが、強い組織になれるということは統計学的にも証明されていることなのです。それにそもそも、自分で考えて選んで進んで行けたほうが楽しいと思うんです。そんなスタッフがそばにいたら、僕も負けたくないですから、“もっとがんばろう!”という気持ちになるでしょう。自ら道を切り開こうとする人の成長を見たいです。

 

──熱いですね! では最後に、これからどんな人と一緒に働きたいか、教えてください。

 

伊藤さん 一緒に苦しい状況を乗り越えていける人ですね。これから10年、苦しい時代が続くと思うのです。「Gaston&Gaspar」は、街が求めてくれたなら、その結果として店を増やしていくことになるはずです。そして、それだけにとどまらず、新しいことにもどんどんチャレンジしたいと考えているのです。ビジネスモデルも変えていきたいし、世界に通用するようなビジネスも育てたいし、食に関するいろんな社会問題にも取り組みたい……。これはなかなか大変だなって思いますけど、考えるとわくわくしてきますよね。

 

渡邉さん 僕らはベンチャーなので忙しいのですが、その分やりたいことができています。意欲のある人には楽しい現場です。

 

伊藤さん そうですね。そういう熱い気持ちを持った人は歓迎ですね。やりたいことを実現できる環境がここにはあるから。

 

渡邉さん 志がある熱い人。来てくれたら、うれしいですね。情熱を見せてくれたら、いくらでも機会はつくりますよ!

 

 

 

 

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